【知らないと大変!】腸内フローラを改善する方法
近年、日本人の中に大腸がんが増えている。大腸がん急増の主な原因として考えられているのが“腸内環境の悪化”。腸内環境の悪化は様々な病気を引き起こしていることがわかってきた。その中で注目されているキーワードが「腸内フローラ」じゃ。
このページでは、最近注目を集める「腸内フローラ」の改善方法と、また、腸内環境を改善するために知っておきたい知識や食事法、サプリ、などをまとめておるぞ。
危機に瀕しているあなたの腸を救うためにぜひ役立ててもらいたいんじゃ!
【目次】
腸内フローラとは
腸の中には無数の目に見えない細菌が棲みついておる。その数、実に100種類以上、100兆匹以上と言われておるんじゃ。この目に見えない100兆匹の微生物を総重量に換算すると、なんと1キロ~1.5キロにもなるというから驚きじゃな。
これらの細菌は腸の中で、ある程度種類ごとにまとまって棲息しているらしい。その様子を顕微鏡で覗くと、花畑(フローラ)に見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれておるんじゃ。腸内細菌にとって、わしらの腸は、住処そのものじゃから、良い住環境を整えてやること、そして良いエサを与えてやることがとても重要なんじゃ。
腸内フローラのベストバランス
腸内フローラは主に3つのグループに分けられる!
- 善玉菌:ビフィズス菌や乳酸菌など
糖類やたんぱく質を分解し、エネルギーにする。その際に「乳酸」や「酢酸」を生成する。これが腸の“ぜん動運動”を促してくれ、便を押し出し、身体にとって良い影響を与えてくれる。
- 悪玉菌:ウェルシュ菌や大腸菌など
硫化水素やアンモニアなどを作り、食べ物を腐敗させたり、ガンの原因にもなってしまう、身体にとって害を与えることが多い細菌。
- 日和見菌
善玉菌が多い時には、善玉菌の味方になり、悪玉菌が多い時には悪玉菌の味方になる、腸内細菌の状態により左右される細菌。
健康な人の腸内フローラでは、善玉菌が悪玉菌より多く棲みついておるんじゃ。理想的なバランスは「善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7」だと言われておるぞ。様々な原因により、このバランスが崩れ悪玉菌の方が多くなってしまうと、冒頭に述べた「大腸がん」だけじゃなく、あらゆる病気の元となってしまうんじゃな。
では悪玉菌はどうして増えてしまうんじゃろうか?また、悪玉菌が増えるとどんな病気を引き起こしてしまうんじゃろうか?次の章でじっくり見て行くぞ。
腸内フローラが悪化する3つの要因
腸内に悪玉菌を増やしてしまう原因として主なものは以下の3つじゃ。
さて、腸内環境を悪化させる3つの原因が分かったところで、いかがお感じじゃろう。長年の生活習慣を変えるのは、なかなか難しいもんじゃな。じゃが、もしあなたが次に挙げるうちのどれか一つでも、今、感じておられるのであれば、あなたの腸はすでに悲鳴をあげ始めている可能性があるぞ。
- 便秘気味だ
- 下痢気味だ
- 肌が荒れている
- 風邪をひきやすい
- おならが臭い
- 口臭が強い
- 花粉症がツライ
- アレルギー症状がある
- 大して食べていないのに太る
- 下腹がぽっこりしている
- 風邪を引きやすい
- なんだかダルイ
いかがじゃろう?心当たりはおありかな?これらの自覚症状の次には実はもっと恐ろしいことが待っておるんじゃ。腸内環境の悪化が招く、最悪の事態には以下のようなものがあげられる。
腸内環境悪化!最悪の事態
大腸がん
摂取した脂肪を腸内で分解するために、肝臓から胆汁が分泌されるんじゃ。使い終わった胆汁は一部は小腸をつたって肝臓に戻り、一部は大腸へ流れる。これを腸内細菌が処理する際に生成されるのが「胆汁酸」なんじゃが、この「胆汁酸」が実は発がん性を持っておるんじゃ。肉類の多い食事をとっていると、大腸がんになりやすいのはそのためなんじゃな。
心筋梗塞・脳梗塞
心筋梗塞や脳梗塞といった心疾患や脳血管疾患の元となっているのが、高コレステロール値じゃ。乳酸菌やビフィズス菌はこのコレステロールを体外に排出する役割があることが分かっておる。だから、腸内の善玉菌が減ると、心筋梗塞や脳梗塞のリスクは高くなるんじゃ。
糖尿病
糖尿病の主な原因は「遺伝」「高カロリー・高脂肪食」「運動不足」なんじゃ。便を調べると、血糖値が正常な人には善玉菌が多く、糖尿病のような血糖値が高くなった居る人には、悪玉菌が多いことが分かっておる。
うつ病
腸内細菌はビタミンB群を合成する力を持っておるんじゃが、特にビタミンB12が不足した場合は、末しょう神経障害を起こす恐れがあるんじゃ。その結果、脳内の神経伝達物質が不足し、うつ病が引き起こされる要因となる。
不眠症
不眠症は、脳内伝達物質セロトニンの不足が要因となりやすいと言われておる。セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンを合成してくれるからじゃ。そのセロトニンは大半が腸内で生成されておるん。だから、腸内環境が乱れると、セロトニンが正常に生成されず→メラトニンが生成されず→睡眠障害を引き起こしてしまうというわけなんじゃ。
アルツハイマー
無菌マウスと通常のマウスでドーパミンの出かたを比べると、無菌マウスは通常のマウスの2倍多く検出されたそうじゃ。ドーパミンは多すぎると統合失調症。少なすぎると、アルツハイマーやパーキンソン病を引き起こすことが、近年の研究で明らかになってきておるんじゃよ。
もし今、便秘や肌荒れなどなんらかの自覚症状をお感じなら、それは、他ならない、腸からの叫び声かもしれんぞ。最悪の事態に進展する前に、ぜひ今の生活を見つめ直し、1つずつでも生活習慣を変えていってもらいたいんじゃ。
腸内フローラの手がかりはうんち
うんちの状態を水分で見てみる
腸内フローラを調えるといろいろな病気の予防になり、美容やダイエットにも効果的であることが最近わかってきているのじゃ。だが、そもそも自分自身の腸内フローラの状態をどうやって知ることが出来るのか。毎回、便を採取して専門機関に検査してもらうのは難しい。
ということで、簡単に自分の腸内環境を知る手がかりとして、便、つまりうんちの状態をチェックする方法をご紹介しよう!
うんちは、健康な人であれば8割が水分で、残り2割が食べかすや腸内細菌や剥がれた腸の粘膜からできておる。一般的には、人間は1日平均100~200グラム程度のうんちを排出する。下の表は、うんちの水分量を目安に分類したものじゃ。
コロコロ状
カチカチなもの
やや硬い |
|
|
理想的なうんち |
半練り状
泥状
水様なもの |
(『腸で免疫力を上げる本』(宝島社)参考)
理想はバナナ状のうんち
腸内フローラが理想的な良い状態であれば、毎日うんちが出るものじゃ。量は200グラムぐらいが理想。バナナ2~3本分じゃな。しかし、一般的に女性は便秘がちで、2~3日ぐらいに1回程度の排便がある人が多い。
便秘になると、うんちが腸の中で長く滞在してしまい、水分が抜けて硬くなってしまう。ダイエットによる過度な食事制限や食物繊維不足で、うんちの量が減るので、S状結腸への刺激が不足してしまう。そうなると、コロコロうんちや硬いうんちになってしまうのじゃ。力まなくても自然の排泄できる程度の柔らかいうんちが健康な状態といえよう。
一方水分過多で下痢になりやすい人は腸内環境に乱れが起きていると考えられる。原因の一つはストレスじゃな。ストレスが原因の過敏性腸症候群の人は下痢になりやすい。色と臭いのチェックも重要じゃ。理想的な色は黄色から黄褐色。匂いもきつくない方がいいのじゃ。
生後間もない赤ん坊のうんちは腸内にビフィズス菌が多く、うんちがさほど臭くないのはそのためじゃ。また、色も黒っぽかったりした場合は要注意じゃ。十二指腸より上部で出血している場合も考えられる。がんの病気の恐れもあるので、医療機関へ行くことをおすすめしたい。
次に、腸内フローラを改善するための具体的な方法を紹介していくぞ。
腸内フローラを改善する6つの方法
腸内フローラを悪化させる原因として、先に“運動不足”をあげたのは覚えておられるかな?腸を動かしているのは「筋肉」じゃから、適度な運動をして、「筋力」を保っておくことは大事なんじゃな。
運動してないなぁ・・という自覚をお持ちの方に、わしが一番オススメしておるのが、ウォーキングじゃ。1日のタイムスケジュールに、10分でも15分でも、ウォーキングをする時間を組み込むことができないか、ぜひ一度見直してみられてはいかがかな。
腸内の悪玉菌の大好物が、たんぱく質や脂肪の多い食事なんじゃ。悪玉菌が増えた時に身体に引き起こす影響はこれまで見てきたとおり。肉にも人間に必要な栄養素は含まれておるわけじゃから、ゼロにしろとは言わん。これまで週7回食べていた人は6回に。週6回食べていた人は5回に。減らすことができないか、検討してみてほしいんじゃ。
主に野菜や果物、また海藻などに多く含まれている食物繊維。食物繊維には2種類あるんじゃが、どちらも腸内細菌を整えるためには重要な役割をはたしておるぞ。
水溶性食物繊維
水に溶けやすい食物繊維。腸内で細菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれるんじゃ。
不溶性食物繊維
水に溶けにくい食物繊維。便の材料となり、水分を吸収して便を膨らませてくれる。腸のぜん動運動を活発にして、排便を促してくれる。
食物繊維 | 食材 |
水溶性食物繊維 |
(主に、果物・海藻・きのこに多い) |
不溶性食物繊維 |
(主に豆類・イモ類・根菜に多い) |
日本人は総じて食物繊維の摂取が足りていないと言われており、1日の摂取目標量が20gなのに対し、平均14gほどしか食べていないそうじゃ。意識して、食物繊維を摂取することが大事じゃな。
オリゴ糖は、大豆やゴボウ、アスパラガス、玉ねぎなどに含まれる少糖類じゃ。オリゴ糖はビフィズス菌のエサとなり、悪玉菌のエサにはならないので、ぜひ積極的に摂取してほしいんじゃ。
オリゴ糖を含む食材 |
|
オリーブ油、亜麻仁油、えごま(しそ)油などの植物油脂や海藻、一部のナッツ類、ココナッツオイル、などに含まれているのがオメガ3系脂肪酸じゃ。オメガ3系脂肪酸は腸の動きを滑らかにしてくれたり、便の周りをコーティングし、排便時にツルンとすべりよくしてくれたりする働きがあるぞ。
発酵食品には、乳酸菌の他にも身体にとって、よい働きをしてくれる沢山の細菌が含まれておるんじゃ。発酵した食物は栄養価が高まり消化吸収もしやすくなるぞ。
発酵食品 |
などなど |
ここまで色んな食材を紹介してきたが、「食物繊維が含まれているから」とか「オリゴ糖が含まれているから」といって、同じ食材ばかりを食べ続けていては駄目じゃぞ。
ここにあげなかった食材にも、ヒトの体を正常に働かせるために必要な栄養素は沢山ある。だから、色んな食材をまんべんなくとり、バランスよく摂取することを覚えておいて欲しいんじゃ。
腸内フローラ改善レシピ
米やイモ類などの”デンプン”を多く含む食材は、温めるほどに「オリゴ糖」が増えることが分かっておるんじゃ。オススメは「焼きバナナ!」作り方を紹介するぞ。
焼きバナナの作り方
- バナナの皮をむく
- 適当な大きさに切る
- フライパンに入れ、弱火で約5分ほどじっくり焼く。
バナナを40~50℃に温めることで、バナナの中に含まれたデンプンが分解されて、オリゴ糖が増えるんじゃな。甘味もまして、美味しいのでぜひ試してみてほしいんじゃ。
他にも「焼き玉ねぎ」もオススメじゃ。オーブンがあれば、丸ごと焼くのが断然オススメ。甘味が増して絶品じゃよ~。
レシピというほどのもんでも無いんじゃが、発酵食品+食物繊維もしくはオリゴ糖の組み合わせもいろいろ考えてみるといいじゃろう。
例えば・・納豆(発酵食品)+オクラ(食物繊維)でネバネバ丼にしてみたり、ヨーグルト(発酵食品)+はちみつ(オリゴ糖)を入れて食べる、とかじゃな。せっかくなら、お腹のなかで効率よく善玉菌を増やしていきたいもんじゃ。
腸内フローラを改善するサプリの選び方
もちろん、本来は食事から善玉菌を取得するのがベストじゃろう。日本人の昔ながらの食生活が、日本人の腸内フローラを保ってきたことは他ならない事実じゃ。じゃが、今の世の中、なかなか毎日”きちんと”食事をとるのが難しいというのが多くの方の本音じゃないじゃろうか。
腸内細菌学を樹立したパイオニアにして、世界的権威の光岡知足先生が、『腸を鍛える』という書籍の中で
イタリアのギオンチェティという学者が、潰瘍性大腸炎の患者さんに1日2兆個もの乳酸菌が含まれるサプリメントを摂取させることで、症状が改善されたという報告があります。
~中略~
ギオンチェティは2兆個の乳酸菌を摂取させたと述べましたがこれをヨーグルトで摂るとバケツ1杯分くらいは必要になりますから、さすがに難しいでしょう。しかし、サプリメントであれば、1回分の分量に1~2兆個もの乳酸菌が含有されており、手軽に摂ることができます
と書いているように、腸の状態を変えるだけの、圧倒的な量の乳酸菌を1日の食事から取得するのはなかなか難しいんじゃ。ヨーグルトなら、糖分の摂りすぎ、カロリー過多、さらに漬物や味噌汁なら、塩分の摂りすぎ、なんてことにもなり得ない。
その点サプリメントなら、余計なものは含まずに、圧倒的な量の乳酸菌を摂取することが出来るから、非常に便利なんじゃ。しかも、必要な食物繊維やオリゴ糖が配合されているものも多い。
乳酸菌サプリ | ヨーグルト | 漬け物 |
---|---|---|
少ない量で、いつでもどこでも乳酸菌が摂れる | 取り過ぎると、 糖分やカロリー過多になりやすい |
塩分過多になりやすい |
乳酸菌サプリ選びの3つのポイント
乳酸菌サプリを選ぶ際は以下の点に注意してほしい。ポイントは次の3つじゃ。
腸内を形成している腸内フローラは人によって異なるんじゃ。だから、合う乳酸菌、合わない乳酸菌も人によって異なる。
自分に合う乳酸菌を見つけるには、まずは一定期間ごとに色んな乳酸菌を試してみるしかないんじゃが、この時、わしがオススメしているのが、なるべく多くの種類の乳酸菌を含むサプリを選ぶこと!なんじゃ。種類が多ければ、その中で自分にヒットするものが含まれている可能性も高い。
食物繊維やオリゴ糖をエサにして、善玉菌は腸内で増えていくから、なるべく一緒に摂取していきたいもんじゃ。これらが共に配合されているサプリを選べば、効率的に腸内フローラを整えることができる、というわけじゃな。
乳酸菌サプリはある程度の期間続けてこそ意味がある。最初は“初回限定価格”で値段を下げているメーカーも多いので、2か月目以降のコスパをしっかりと確認してもらいたいんじゃ。せっかくの効果を感じても、続けることが出来なければ意味がないからな。
目的別乳酸菌【選び方】
下痢・便秘 | 花粉症・アトピー | ダイエット・肥満解消 |
---|---|---|
免疫力アップ | 美肌・ニキビ予防 | 腸まで届く |
---|---|---|
カプセルタイプ | 顆粒タイプ | 植物性乳酸菌 |
---|---|---|